なぎさホテル
( Film Solalis )
( なぎさホテル)と言う題名の本を一気に読んでしまった。
この本を書いた作者自身のことで 題名の(なぎさホテル)にふらりと立ち寄ってから
7年以上も其処に住み付き そして そこを出るまでの話だ。
仕事も上手くいかず 小さな娘二人ある家族とも離別して
故郷に帰るしかないと心に決めた旅の途中に このなぎさホテルに立ち寄ったのだ。
一人でビールを飲みながら海を見ていると 一人の上品で どことなく垢抜けた男が話かけてきた。
「 何処かこの辺りに安宿はないか?」と 作者がその男に聞くと
この後ろの建物もホテルですが・・どうですか? と
古いが どことなく格式の在りそうな そのホテルの様子に 「いや 今は金が無い」と言うと
「いや お金なら何時でも良いのですよ」
実は その男は そのホテルの支配人だった。
鞄一つの男を 信じる人も凄いが
この信じさせてしまう その人にも きっと何かが有ったのだろうと思う。
逗子に在った 大正に出来た この古いホテルは平成元年に取り壊されてしまい
今は そこにファミリーレストランが出来 当時の面影は全く無くなってしまったそうだが
暖か日にでも 私も 行ってみようかしら・・
by summer-christmas | 2013-12-09 18:42 | Leica M3